RETINA IIIS

(1958〜1960)



IIISは、レチナがついにフォールディングタイプから、レンズマウント部を固定式に変えた
カメラである。
IIIcで、交換レンズシステムまで作り上げたレチナだが、前群交換式で、距離計に連動しない
システムでは、様々な点で限界があったのだろう。
IIISの生産台数はわりと少なく、46000台である。その後に発売になるレフレックスS、III、IV
という、同じレンズシステムを持つ一眼レフカメラのほうが生産台数は多い。
IIIcと同じレンズシステムの一眼レフである「レフレックス」は生産台数もレンズファインダー機
より少なく、「サブシステム」的であったのに対して、IIISの時代は、徐々に一眼レフの時代に
向かっていった時期であるとも言えよう。

レンズマウントは、通称「デッケルマウント」と呼ばれるビハインドレンズシャッターによる、全群
交換式である。交換レンズは28・35・50・85・135mmが用意され、前述の通り、その後の
一眼レフカメラの3機種と、共用である。

主な特徴は、
ファインダーは「大窓IIIC」と同じように等倍でブライトフレーム入りで、こちらは斜め方向への
パララックス補正がある。
ブライトフレームは35mm枠が常にあり、50・85・135mm枠は、レンズを装着すると自動的に現れる。M型ライカと同じような仕組みだ。28mm枠はないので、外付けファインダーが
用意されていた。
露出計は、IIICまでは、数値(EV値)を読み取りセットする方式だったが、IIISになって、シャッタースピード・絞り・フィルム感度に連動する、追針式となった。
この仕組みが、操作していると実に面白い。レンズ下側のリングを回すと、ボディ上面右の針
が動くのは、メカニカルで楽しい。

シュナイダーのレンズは、どれもとても高性能で、いつでも安心して使えるものばかりだ。
IIISと、一眼のレフレックス(S、3、4)にそれぞれ違うレンズを付けて撮影するというのは、なかなかオシャレなスタイルだと思う。
 

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