PENTI(ペンティ)は可愛いカメラである。
旧東ドイツ・ペンタコン製のこのカメラは、PENTINAのデザインとともに
1960年頃の製品とは思えない、とても未来的なイメージを感じさせる。
135フィルムをワンウェイ巻き上げにして、片方からもう片方のカラの
パトローネにフィルムを送る方式の「ラピッドフィルム」という今では生産
されていないフィルムを使用するカメラだ。
ラピッドフィルムにすることにより、カメラをとても小型にできる。
このフィルムは、巻き上げ軸を持たないため、スプロケットの爪でフィルム
を送る。このペンティの場合、向かって右側のレバーが、フィルム送りと
シャッターチャージになっていて、シャッターを切ると、このレバーが飛び出
し、これを押し込んで、巻き上げ・チャージをする。ラピッドフィルムはパトロ
ーネの容量が小さいのと、フィルムを押し込んでいく方式のため、35mm
フルサイズで12枚撮りで、このカメラはハーフサイズのため、倍の枚数と
なる。
露出計が内蔵されていて、フィルム感度・絞り・シャッタースピードに連動
する。
と、機能を説明するよりも、なんといっても、PENTIの特徴は、この美しくて
愛らしいスタイルとコンパクトさだろう。
ゴールドにメッキされたボディは、表面が細かいプレス加工で、なんとも
美しい。女性が持ち歩くと、とてもオシャレだと思う。
冷戦時代の東欧というと、どうもかたい、ちょっと暗いイメージをもってしまう
が、こういう未来的でオシャレなカメラを作っていたというのは、ワタシにとっ
ては、少々驚きだった。
70〜80年代、オリンピックで東ドイツはいわゆる「ステートプロ」と呼ばれた
選手たちが大活躍した。
このカメラを見ながら、東ドイツの水泳や陸上の女子選手の、ちょっと大柄で
彫りの深いマスクと、鍛えられた美しいボディを思い出していた。
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